2014年9月2日、中国メディア・和訊網によると、日本観光庁が発表したデータで、今年7月の訪日中国人観光客数は前年同期比の約2倍にあたる28万人に達し、台湾、韓国を抜いて最多となった。観光業では日中関係の緊張を感じさせない状況となっている。
そのようななかで、先日、中国のインターネット上に「日本旅行で震撼、徹底的に覆された日本の印象」と題する文章が掲載された。以下はその概要。
私やほとんどの「80后(80年代生まれ)」は、「地道戦」「地雷戦」などの抗日映画を見て育ったため、下品、愚か、醜い、冷酷、残忍というのが、日本へ行く前の日本人に対する印象だった。
しかし、日本を訪れ、現実の日本人を目の当たりにした時、それまでの日本人のイメージが徹底的に覆された。私が抗日ドラマで見ていた“日本兵”はそこにはいなかった。日本にいる間、私はこの国と国民を一から観察した。20日あまりの滞在で私が受けた驚きと感銘は、中国で20年間生活したそれを上回るものだった。
環境の良さや国民の素養についてはほかの機会に述べるとして、私が最も震撼したのは店頭に無造作に商品が並べられ、それを誰も監視していないことだった。中国国内の店が、大敵が来たかのように客をにらむのに比べ、日本の多くの店では商品が盗まれるのをまったく警戒していないようだった。ある靴のチェーン店では、ナイキやアディダスといった中国で人気のシューズが、店の外に無造作に並べられている。
日本に詳しい友人に「1日にいったいどれだけの商品が盗まれるのか」と聞くと、「具体的にはわからないが、長く続いている店だから多くないはず。もし頻繁に盗まれていれば、こんな風に並べたりしないだろう」と言った。店が社会に対してどれだけ高い信頼を置けば、このようなことができるのだろうか?少なくとも、中国でこれを実現するには長い歳月が必要だということだけはわかる。
同じような現象が他にも見られた。店の前に止めてある自転車には、鍵がかけられていないものや、かごにかばんが入ったままのものもあった。日本人にとって安全は当然のことなのだ。
私はネット上に出回る「日本人が戦争を企てている」という言論が、急におかしなものに思えてきた。政治のことはわからないが、1人の一般市民として日本社会を観察してわかったことがある。もし、豊かで調和がとれ、鍵をかけなくても物がなくならない社会で生活していたら、あなたは自国が戦争することを支持するだろうか?私ならしない。
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