2014年9月13日、中国共産主義青年団(共青団)の機関紙・中国青年報が掲載した「日本をよく理解することは悪いことではない」と題する論評記事が波紋を呼んでいる。対日姿勢軟化の兆候とも受け取れる異例の記事に対し、中国のネット上では「正論」や「日本に反省させろよ」など、さまざまな意見が飛び交っている。
記事は「日中関係の緊張は当然、日本の一方的な挑戦によるものだが、国内の民族主義思想も反省する必要がある」とし、「日本の歴史、文化、文明などに対する理解不足がその誘因になっている」と指摘する。
さらに、日本の近現代の文芸や科学技術、組織管理のモデルなどが中国に影響を与えているとして、「これらを理解してこそ、日中関係をより深く分析・評価できる」と主張。「日本の本をたくさん読むことは、“媚日”ではなく日本を深く知るため。重要なのは、“歴史は記憶するが恨みは記憶しない”ということだ。両国国民の関係性を修復することは、日中両国、アジア太平洋地域、世界にとって平和の福音となる」と強調している。
この記事について、中国版ツイッターには「正論」「“歴史は記憶するが恨みは記憶しない”はいい言葉だと思う」「日本を理解すればするほど、日本を好きになっていく」「日本に行って初めて日本の良さを感じた。最初から憎しみを持って接してはいけない」 など肯定的な声が寄せられた。
半面、「日本に反省させろよ」「恨みを忘れさせるなんて愚かだ。日本に侵略を許すつもりか?売国奴め!」「この話は日本人にも言えることだろう」「日本人にも中国人をよく理解してもらおう!」 といった反発も目立つ。
中には「敵に勝ちたければ、相手よりも敵をよく知ることだ」「なにか裏の意図があるんじゃないか?」などのクールな反応もあり、中国国内の複雑な対日感情の一端をうかがわせた。
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