9月8日の秋夕(中秋節)を前に、韓国ではギフト用の高級韓牛(韓国在来種の牛)が注目されている。中央日報は5日、韓牛飼育に40年取り組んでいる生産者の話を紹介するコラムを掲載した。
記事によると、約40年前、高校卒業後に1頭の韓牛から畜産を始めた全羅北道井邑市のキム・サンジュンさんは、今では800頭以上を飼育、年間売上高は約80億ウォン(約8億2000万円)に達する。韓国に2人だけの「韓牛名人」の1人だ。キムさんの生産した牛肉はホテルのギフトセットなどで100グラム4万ウォン(約4100円)の値が付き、キムさん自ら「名品」と呼ぶという。
「名品」生産の背景には和牛の存在があった。20年以上前に訪日した際に和牛が韓牛の10倍以上の価格であることを知って衝撃を受け、以後、40回以上訪日して改良の秘訣を探った。品種や飼料、食肉加工など様々な工夫を重ねた結果、「牛肉の味を左右するオレイン酸の含有量が日本の和牛に劣らない」韓牛の生産に成功したキムさんの目標は「世界市場で和牛並みの扱いを受けること」だという。
この記事に対する韓国人ネットユーザーのコメントは意外なほどに批判的だ。景気後退が指摘される中、ぜいたくな“名品”への庶民の反発がうかがえる。主なコメントを紹介しよう。
「名品?片腹痛いわ。100グラムで4万ウォンもする牛肉を『名品』にかこつけて売る奴も、買う奴も、頭大丈夫か?」
「俺ならいっそそのお金でアメリカ産輸入牛肉10斤(約6キロ)買うよ」
「改良に成功したなら、そこに国民の下支えもあったと言えるだろうが、成功を収めた後に国民や国のために何かをなさったのか?そして、先に成功した人間として、今苦労している韓牛の飼育農家にあなたの優良種を分けたり飼育方法を公開したりされたのか?」
「韓国人は『名品』に目が無い。 しかし韓牛を最高と評価するおかしさがある。何を根拠に韓牛の品質がアメリカ産牛肉より優れていると?大半のアメリカ産牛肉が韓牛として出回っているのに!」
「…筋肉の間に脂肪が入った霜降りが芸術品みたいに売られているが、筋肉に脂肪のある人を肥満と呼び、実際屠畜された1++等級の牛のうち10%は脂肪肝だ。弱火で2~3時間油を取り除く料理法を使わない韓国で、タダでも食べない代物が高価で売られているなんて、世も末だ」
「このような人が始末に負えない。丹精込めて飼育したのだろうが、自分だけ利益を得ているにすぎん」
「『名品』牛を育てて高く売りつけ、沢山儲けて優雅に暮らす、というありふれたサクセスストーリーじゃないか!政府から提供された優良種で」
「この人は社会の両極化トレンドをうまく先読みした人。両極化によって消費余力のある階層は10%だけになった。高すぎる値段、安すぎる値段でないと、沢山は売れない」
「輸入牛肉を有り難く食す我々庶民とは全く縁遠い話ばかりしている」
「アメリカ、オーストラリアそして韓国の殆どの牛は、トウモロコシの飼料で育てる。そのトウモロコシを飢餓救済に回せば、地球上で飢え死にする人はいなくなるだろう」
「誰もが一生懸命働けば、ゆーったりと暮らせる国になればいいな」
そのうち合成肉が出回りそう。
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